VOL.32

諸葛辺焼 練成会会長
寺内 高雄(てらうち たかお) さん
『やきもの』をライフワークに
 諸葛辺焼 都孔李窯 窯元の村上明さんに、以前、このコーナーでお話をうかがったことがある。独自の理論と計算で成形された作品のファンも多く、その魅力を学びたいと弟子となった人も多い。
 そんな諸葛辺焼、村上さんの弟子たちの会が、『諸葛辺焼 練成会』。会長を務める寺内高雄さんにお話をうかがった。

〈聞き手〉編集長 上田さとる


 趣味が転じて…
村上さんに師事されるようになったのが、18年前とうかがっていますが、その以前から陶芸にはご興味がおありだったのですか。
寺内 趣味が盆栽でしてね、盆栽用に鉢にも凝っていたのですが、ある時、中国で購入した鉢が国産の常滑だったことがあって、陶芸も勉強しないといけないなと思っていたら、村上先生に出会ったのです。
趣味が転じたわけですね。
寺内 今でも盆栽は楽しんでいますよ、自分で鉢を創ってね。うちの先生は出し惜しみせずになんでも教えてくださる方で、18年も教室に通わせていただくと、いろんな種類の作品が増えました。
 同じ窯・土・釉薬から違う色の作品も
寺内さんにとって、諸葛辺焼がライフワークともいえるのではないですか。
寺内 そうかもしれません。村上先生の作品に惚れこんでいますから。
1年間にどれくらいの作品を創られますか。
寺内 作品は月平均10作品は創りますから、年間100点以上になります。諸葛辺焼は村上先生が、土から釉薬から、独自のものを研究されたものですので、他にはない『やきもの』です。同じ土で、同じ釉薬を使って、同じ窯に入れて焼いたのに、緑と赤の色のものができる時もあるのですよ。
以前にこの紙面に、村上さんにご登場いただいたのは平成13年の1月のことでした。その時のお話の中でうかがったのですが、土の成り立ちから特色に至るまで、さまざまな方向から研究を重ねていらっしゃるみたいですね。
 自然が材料
寺内 そうです。あの川底にある土を使ってみてはどうかと私が言うと、「あそこのは鉄分が多いので高温で焼くと溶けてしまう」など、すぐに返事が返ってくるほどですから。
釉薬も独自のものを使っていらっしゃいましたね。動植物は、すべて燃やすと釉薬になる、土だけではなく、地球上の自然のものはすべて陶芸の材料になるとも教えていただきました。
寺内 はい、自然はすごいですね。諸葛辺焼で使っている釉薬はイネやワラ、竹などを燃やした灰などの自然のものを検討されてのもので、自然釉ですので、口にも優しい安全なものですよ。
木の葉を入れて焼かれた作品もありましたね。
寺内 コノハテンモクなどですね。水を入れると木の葉が浮きあがってくるように見えるものなど、諸葛辺焼の魅力は一言では語れないです。見た時、触れた時、使った時に感じることがそれぞれ違うので、やはり一度、この『やきもの』を実際に見ていただくことが先決です。
 会員相互に刺激の作品展
諸葛辺焼 練成会の会員は今、何人くらいですか。
寺内 現会員は約50人くらいです。「自己の鍛練に努めると共に会員相互間に於ける信頼と互助の精神を旨とする」が目的の会ですので、『やきもの』を通して喜びや生きがいを感じての仲間作りなどにもこの会は一役かっています。年に一度の作品展は、それぞれの作品を展示することで、会員お互いの良い刺激にもなり、勉強になっています。
作品展ではどのくらいの数の作品が並ぶのですか。
寺内 1人、5作品は展示しますから、300点以上になります。
他の作品を見ることで、自分の中では考えられなかった何かを見つけることが多いですし、一同にたくさんの作品が並ぶわけですから、作品展はみなさんも今後の創作の参考になるでしょうね。
寺内 もちろん村上先生の足元にも及びませんが、みなさんがんばって良い作品を創っていますよ。10月9日(木)〜12日(日)に平群町にある道の駅『大和路へぐり』で第17回作品展をします。ぜひ、たくさんの方々にご覧になっていただきたいと思っています。
みなさんの意欲作品、楽しみにしています。
諸葛辺焼 練成会
第17回作品展
10月9日(木)〜12日(日)
10時〜18時(最終日は16時まで)
道の駅『大和路へぐり』
くまがしステーション
生駒郡平群町平等寺75-1
TEL.0745-45-8511

Vol.31へ
人物じゅずつなぎindex

Vol.33へ